令和6年 基礎技術講習会(ICT・UAV)講師派遣
【(一社)東北測量設計協会 講師派遣】
〇日時:令和6年10月8日
〇場所:宮城県庁
東北土木技術人災育成協議会では、将来の高品質な社会資本形成を目指し、若手技術者の育成に取り組んでいます。その一環として、官民共同の講習会を平成29年度より毎年実施しており、関係機関の連携のもと、UAV操作やICT技術の習得を目的とした「ICT・UAV講習会」が今年も東北各地で開催されました。
令和6年度 基礎技術講習会(ICT・UAV)は、9月19日から10月16日にかけて東北6県で行われ、当協会は10月8日(火曜日)に宮城県会場にて「3次元測量の概要と留意点」について座学を担当しました。
講義では、作業規定や出来形管理要領に基づいた空中写真測量を中心に、地上レーザー測量、車載写真レーザー測量、UAVレーザー測量について概要と重要な留意点を説明しました。空中写真測量の原理では、ステレオによる3次元復元、対空標識や標定点の配置、カメラ性能と撮影した画像の詳細度の関係、UAVの飛行手順を含む撮影方法について詳細を説明し、さらに専用ソフトを用いた3次元点群データの作成手順、ズレの確認や必要なデータのみを抽出する方法についても解説しました。
また、UAVを飛行させる上で重要な「航空法」、および2022年12月に導入された「機体認証」「無人航空機操縦者技能証明」「運航ルール」の3つの制度についても解説し、具体的な災害現場でのUAV写真測量の活用事例も紹介しました。UAV写真測量を用いることで、迅速な対応が求められる災害現場においても、計測と解析の効率化や時間短縮が実現され、多角的なデータ活用が可能となります。
さらに、地上型レーザー測量(TLS)、車載写真レーザー測量(MMS)、およびUAVレーザー測量についての概要説明も行い、それぞれの計測手法の特徴と適用場面について比較を行いました。これにより、測量の目的や条件に応じた手法の選定や組み合わせの重要性についても理解を深めていただきました。